第1回 アーユルヴェーダ
心と体はつながっていて、片方の不調がもう片方にまで影響するもの。いつもハッピーな心でいるためにも、自分の体調に普段から気をつけて、自分でできる予防を実践していきましょう。今回は5000年以上の歴史を持つ、アーユルヴェーダを紹介します!
アーユルヴェーダとは
日本でも扱うサロンが増えてきたアーユルヴェーダ。約5000年前にインドで発祥し、ギリシア医学、中国医学と並ぶ世界3大医学と呼ばれています。語源はアーユス(生命・寿命)とヴェーダ(科学・知識)で、「生命科学」を意味するサンスクリット語。植物の持つエネルギーを活かして人の自然治癒力を引き出し、健康的な生活に導くのがアーユルヴェーダの考え方。「ドーシャ」と呼ばれる生体エネルギーを知り、そのバランスを取ることが一番の特徴です。
ドーシャの種類
人の体質がそれぞれ異なることはご承知の通り。アーユルヴェーダでは「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」という体質のような生体エネルギーがあると考えられ、そのバランスが取れていれば健康と見なします。ところが、本人が自覚しないうちにいずれかのドーシャに体内が傾いているケースが多いもの。まずは、貴女のドーシャバランスをチェックしてみましょう。
ヴァータ | ピッタ | カパ | |
---|---|---|---|
行動パターン | 熱しやすく冷めやすい | 能率的だがやや強引 | のんびり屋で几帳面 |
歩き方 | 素早くさっさと歩く | 正確に自分のペースで | 急がず、ゆっくり歩く |
記憶力 | 覚えはよいがすぐ忘れる | 普通 | 覚えは悪いが忘れない |
性格 | 気分の波が激しい | 意欲にあふれている | 穏やかでおおらか |
思考スタイル | 理論づける | 計画・目標を立てるのが好き | 現実的で頑固 |
好きな食べ物 | しょっぱい、酢っぱい | 油っぽい、冷たい | 甘い、やわらかい |
食欲 | 日によって変化 | 旺盛 | 少食 |
消化 | 日によって変化 | よい | 遅い |
便通 | 便秘気味 | 軟便 | 快便 |
睡眠 | 浅い | 短い | 深くて長い |
スタミナ | ない | 普通 | ある |
汗 | かきにくい | よくかく | 適度 |
話し方 | 早口 | 普通 | ゆっくり |
声 | 低い | 高い | やさしい |
白目の色 | 青・茶色っぽい | 赤・黄色っぽい | 白い |
目 | 小さい | 普通 | 大きい |
肌 | 乾燥 | しみ・ニキビが多い | しっとり |
手足 | 先端が冷える | 温かい | 全体が冷える |
髪 | 乾燥・枝毛 | 薄い・細い | 太い・多い |
金銭感覚 | 浪費家 | 高級志向 | 節約派 |
当てはまるものが最も多かったドーシャが、あなたの中で過剰に傾いてしまっているもの。 つまりアーユルヴェーダで見る、あなたの体質です。どんな特徴があり、必要な注意点はどんなことでしょう?
ヴァータタイプ
活動的で行動力がありますが、落ち着きがなく、飽きっぽい傾向も。イライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったり、気分にムラが出やすくなります。
冷えや乾燥がヴァータに傾く要因ですから、湯船にゆっくりつかる、温かい飲み物をとるなどして、体を温めることが大切。規則正しい生活を心がけ、リラックスタイムを作るよう心がけて。
ピッタタイプ
自分の考えを持ち、リーダーシップに優れています。その反面、批判的な完璧主義になりがち。皮膚が荒れやすくなったり、体臭がきつくなったりといったトラブルも。
熱や暑さがピッタに傾く要因ですから、水を浴びる、川や湖などの水辺で静かに過ごすなどの行動がおすすめです。食後はなるべくのんびりと。
カパタイプ
落ち着きがあり、穏やかで、ほのぼのしたタイプ。物事をじっくりやり遂げる力も備えています。一方、面倒くさがりで大雑把になりやすい面も。体に脂肪がつきやすいという心配もあります。
刺激不足や冷え、湿気などがカパを増やす要因ですから、なるべく体を動かし、よく換気をしつつも冷えないような工夫が必要。
次回は植物の香りで心身を癒す、アロマテラピーについて紹介します。